復刻版
支那仙人列伝(シナせんにんれつでん)
商品情報
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東海林辰三郎(しょうじ・たつさぶろう)
解説 村上過實(文学博士)
A5判/本文504頁(復刻版)/解説28頁(新組)/上製/函入/谷口書店刊
定価8,640円(税込・送料奉仕)
215人のシナ仙人の伝説伝承を一冊にまとめた希少本。挿絵42図採取。
商品の説明
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シナの仙人の伝説伝承は古くは秦の時代、つまり老荘思想にその萌芽あるといわれている。
道教と儒教の影響下、シナの神仙伝は多岐にわたっていたが、本書はそれらをひとまとめにして、明治44年、東海林辰三郎の手によって世に紹介された。
後漢の劉向『列仙伝』、晋の葛洪『神仙伝』、明の王世貞『列仙全伝』、『続神仙伝』『集仙伝』『広列仙伝』『歴代仙史』などから、215人の仙人を採録した。挿画は『列仙全伝』から42点採る。
小社の調べでは、著者東海林の経歴などは不明である。他に『名将逸話時代の武士』という著作があるようであるが、歴史物や民俗信仰、あるいは東洋思想哲学などを中心に執筆活動をしていたものと思われる。
ともあれ、本書は全体としては、シナの代表的な仙人の行動と思想が明快に分かるように訳出されている。
日本の神仙道でも使われている仙人用語〝天仙〟〝地仙〟〝尸解仙(しかせん)〟〝玉女〟〝房中術〟〝陰陽〟〝蓬莱山〟〝入山法〟などが、それぞれの伝承の中に散見される。
平田篤胤の『寅吉物語』に出てくる上野池之端の仙人のように、幽界に帰るときは自ら持っていた壺に吸い込まれるようにして姿を隠す、という、仙人の行動パターンというか流儀というか、この手の逸話が多く見受けられる。日本とシナの仙界の類似点を多々発見したり、あるいは相違点を比較するのは、神仙道研究の大きな喜びのひとつとなろう。
残念なことにルビは最低必要限度のものにしか付されていない。が、辞典があれば問題なく読みこなせる。
主要項目
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目次というよりも、登場するほんの一部の仙人の紹介である(全体では215仙)。
老子(絵入り)/西王母(絵入り)/徐福/墨子/上元夫人/赤松子(絵入り)/黄帝(絵入り)/容成公(絵入り)/彭祖(絵入り)/李白(絵入り)/荘子(絵入り)/張天翁/負局先生/玉子(絵入り)/大陽子/大陰女/王褒/王老/孔安国/成仙公/呂恭/葛玄(絵入り)/孟欽(絵入り)/白鶴道人/司馬承禎/張金箔/劉無名/李常在/張先生/その他