

僖真学人 神霊談義(きしんがくじん しんれいだんぎ)
商品情報
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著者 笠井鎮夫(かさい・しづお)
B6判/320頁/新組/上製/昭和57年初版
定価3,500円(税込・送料込)
明治・大正・昭和の三代に起こった顕著な心霊現象の全記録。及びその隠微な問題と真剣に取り組んだ先覚者たちの列伝を語る。
商品の説明
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著者の笠井鎮夫(かさい・しづお)は明治28年生まれの文学研究者だった。
スペイン語学の専門家で、東京外語大学で教鞭(きょうべん)を執った。平成元年に帰幽しているが、明治、大正、昭和の宗教界(主に神道界)をつぶさにながめてその光景をまとめたのが本書である。
学生や教授仲間たちは笠井のことを評して〝怪奇談好きの文学者〟と呼んでいたそうである。
アマチュア神霊学者をもって自任する笠井が、独自の霊的体験をバックボーンとして近代の宗教界事情を語りつくしたわけであるが、淡々とユーモアを交えながら心情を吐露している。自らの生い立ちとその魂の成長の記録とともに、神霊界探究者としての真摯(しんし)な遍歴の過程を綴った求道記録といっても過言でない。著者の真面目はここにおいて極まれりというべきであろう。
笠井の父親は金光教の信者でもあったわけで、そんな土壌のなか、笠井の宗教心が芽生えたのだった。
笠井には語学の専門書や翻訳書、エッセーなど、多数の著作がある。そのほかに、〝怪奇談好きの文学者〟として①近代日本霊異実録②日本神異見聞伝、③僖真学人神霊談義(本著)がある。いずれも山雅房の刊行であるが、この三部作は明治・大正・昭和の宗教界を一か所も漏らさずにサニワした名著である。残念ながら①と②は現在品切れとなっている。
笠井は神道の専門家ではない。が、専門家とは別角度から眺めた近世宗教界のパノラマがここに展開されている。もちろん、読みやすいこなれた文章はさすがに文学研究のプロで、どなたでも読みこなせるのは申すまでもない。
なお、品切れの①と②は近いうちに再版する予定で、現在、予約を承っている。御期待いただきたい。
主要項目
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【第一部・八十路老人神霊談】
社会主義者と神通者と明治国粋主義者のプロフィール
人間のルーツ
竜神へのアプローチ
神通四大教祖の日月地信仰
明治年間心霊研究ことはじめ
産土神社の祭神と本来の産土神
その他
【第二部・仰天拝地拍手奉祀】
苦楽四十年、外国生活の回顧
学生時代
教師として
宿命の大東亜戦争
求道者のはしくれ
新しき時代にそなえて
真実はこうなのだ
わが日記抄
わが米寿至福のこと
その他